香典返しで失敗しないため品物の選び方

御香典返し

みなさんの家にも、お葬式のお返しとして貰って困った品物が押入れの奥などに眠っていませんか?
しかし、いざ自分が御香典返しをする側になると、これが案外迷ってしまうものなのです。
僕も自分の家の御香典返しをするときにとても悩みました。葬儀屋ですら迷うものなのです。
一般の人は迷っても、それは当然のことではないでしょうか。

さて、では僕のお香典返しの経験を参考としてお話ししましょう。僕がどんな点で悩んだのか。そして、どう解決したのかまでをご紹介します。

原則1、「自分の家で余っているようなものは送らない」

我が家には、お葬式のお返しとしていただいた繊維系の品物が使われずにしまいこまれています。シーツ、タオルケットなどです。最近は家の近くにリサイクルショップができたので、そこに持ち込んでは現金化していました。

もちろんご家庭にもよるのでしょうが、僕の家ではまだ使えるシーツやタオルケットを新しいものに取り替えるということがありません。それこそぼろぼろになってよくぞここまでというくらい使います。そのため、とりあえずうちではシーツやタオルケットなどはやめておくことにしました。同じようなご家庭がどれほどあるのでしょうか。

原則2、「当たりを狙うよりは、適度に外れないあたりを狙う」

御香典返しは、貰って喜んでもらうことよりも迷惑に思われないことを考えたほうがよいのではないかと思いました。父を亡くした時、僕は26歳。妙なものを送ってご年配の方々に文句を言われるかもしれない。「若造だからわかってない」なんていわれるかもしれない。

父の葬儀はとてもよい葬儀でした。それを香典返しで台無しにはしたくないと思ったのです。

そこで、我々一家が話し合い打ち出した結論は「残らないもの、なくなってしまうものにしよう」ということでした。

そういうものであれば、もし最悪不評を買うものであったとしても、時が過ぎれば解決してくれるのではないかと思ったのです。元来気が小さいものですから、怒られない・文句をいわれないといったことを最優先にしてしまいました。結果的にはよかったのではないかと思います。

原則3、「全員が全員喜んでくれることはありえないと諦める」

お中元やお歳暮でも言えることですが、贈られた人々全員がそれを喜ぶとは限りません。家庭の状況や事情まで鑑みて選ぶというのは非常に難しいことですから。ちなみに僕の家には中元やお歳暮でビールが届いてしまいます。誰ひとりとして飲む人間がいないのに。

しかし、ありがたくいただいて飲める方のところに送らせていただいています。リサイクルの贈り物ですが(笑)、開封していませんので相手の方は気づきません。

何を送っても、100%喜んでくれるだろうというものはありません。うまくいったとしても80%ぐらい、もしかしたらそれ以下かもしれません。半分以上の方が喜んでくれたのならば上等でしょう。ですから、贈り物は贈り主が好きなものを送ってしまっていいのだと気づきました。相手のことを考えすぎてしまうから難しくなってしまうんです。そう気づいた後には、贈り物選びがとても簡単になりました。不思議なものですね。

原則4、「大人数で考えると非常に悩んでしまい、いつまでも決まらない」

最初は家族会議で父の葬儀の香典返しを決めようと思いました。ところが、母が言うことも妹が言うことも違うことで、どうにもまとまってくれません。

最終的には、喪主である僕に一任ということで、品物を決めることができました。

ここで一つ学習しました。そこにいる人々全員の意見を尊重すると決まるものも決まらないということを。民主主義の悪いところが出てしまうのですね。

「これにしようと思うんだけどどうだろう?」と、事後承諾型のほうがうまくまとまるようです。

原則5、「香典返しは半返しなのかどうなのか悩んでしまう」

一般の方は悩んでしまうかもしれません。しかし僕は葬儀屋ですので、これは知っています。3分の1から2分の1でお返しするのが一般的です。
ギフト屋さんは商品を高くたくさん売りたいので「半返しが一般的です」と言うでしょう。
実際には3分の1から2分の1という幅の中でお返し物の金額を決めるようにしました。

しかし、御香典返しの品について文句や意見を言う方というのも少ないでしょうし、
誰に貰った香典返しは何であったとしっかり記憶している方というのもあまりいません。
ですから、送る立場になると何故か気になるものですが、実はそれほど悩む必要もないのです。

原則6、「亡くなった人らしい贈り物を選ぶ」

僕の父(先代)は、食べるのがことのほか好きな人でした。そのせいで身体を壊して亡くなったといえなくもありません。聞いた話では、ラーメンを一日に17杯食べただとか、駅弁10人前食べたとか。若い頃の食欲はすさまじかったようです。ですから、「父の香典返しなんだから、やっぱり食べ物だな」と、この点はごくすんなり決まりました。

7、結局・・・・

では結局僕がどんな香典返しを選んだかと言うと、このような商品構成でした。

御香典額

10,000円・・・あわびの丸煮 (5000円くらい)

5,000円・・・あわびの調味煮 (2500円くらい)

3,000円・・・ロシアケーキ (1500円(送料込み))
以上です。

余談ですが、あわび丸煮は大好評でした(笑)。みなさんにおいしかったと感想をいただけたのがとても嬉しかったのを覚えています。自分でも一つ取り寄せて食べてみましたが、これは当たりだったと思いました。

8.結論

これはあくまでも僕の家のお話で、端的な部分があります。もっと無難なところではお茶というのもよいでしょうし、かわいい柄のシーツでも構わないのです。

結局のところ、送った人がそれで納得するかどうかが全てです。
送られた側のことを言い出したらきりがありません。こちらの気持ちが入った品物であればよいのです。

返すべき金額なども相場はありますが、その金額も内容も、元来気持ちの問題です。
悩んで当然のことですし、そういった時間があっていいのだと思います。

そこにあるのは「気持ち」なのですから、あっちに行ったりこっちに行ったりするものなのです。
ですから、大いに悩んで、喜んで貰える品物を贈りたい。そういう気持ちが一番の「贈り物」なのだと思います。
もしあまりにも簡単に、しかも特に関係の無い人がぽんと答えを出してくれればそれは楽ですが、そんなふうにして贈られてもどうでしょうか。贈り物としての価値は高く感じられるのでしょうか。

そんなふうに僕は思うのです。

香典返しで悩むのは、商品を決めた後にそれをどこで買うかということですね。今はデパートで買う以外にもギフトショップや通信販売などが使えます。