守りがたなって何?

割引

日本では、亡くなった人のそばに刀もしくは刃物を置くという風習があります。
大きな意味で捉えれば、刀は魔よけの意味があるのですが
何故魔よけを置く必要があるのかという理由については時代背景を知るととても理解しやすくなります。

昔は、現在のように遺体の腐敗を進ませないよう保冷する技術などありませんでした。遺体は時間が経てばどんどん腐敗していきます。
昔の人は、腐敗のメカニズムなど理解していませんでした。今であれば「細菌」というものの仕業だとわかりますが、その「細菌」という概念もなくどうにも科学的になど考えようがなかったのでしょう。

そこで、昔の人々が最も考えやすかったのは物が腐ったり、遺体が腐敗したりするのは「悪い気」や「魔物」のせいだと考えることだったのです。

その結果、その「魔物」を避けるために光るものや刃物を置くといった風習ができたと考えられます。
これは、仏教の信仰というよりももっと広い考え方、日本の民間の風習といった概念が強く他の宗教である神道でも守り刀は使われるのです。

もっとわかりやすい説明ができます。
それらは「猫よけ」なのです。
何故猫をよける必要があったのか。それは、猫は魔の使いとされていたからです。猫は光を嫌がりますので、光を反射するものをそのまま魔よけとして使うようになった、というのが有力な説です。

今でも猫よけにペットボトルに水を入れたものを置いたりしますね。

諸説ありますが、どれかひとつが正しいというわけではなくどれも一理あるものなのでしょう。
その他、よく聞く説は・魔を切る「武士の文化」から守り刀というものが生まれたという説・神剣(草薙の剣)の代わりといった説・黄泉路への入り口とする説・魔物返し(反射するものだという意味だと思います)であるという説・魔物への脅しの意味であるという説などです。調べれば調べるほどまだまだ出てくるでしょう。
僕が質問されたときには
「昔の人は、ご遺体の腐敗を魔物のせいだと考えたようなのです。ですから、魔よけとして置くのですね」と簡潔に説明しています。
風習はそのままの形で現在見るとなかなか理解しにくいものですが、時代背景を知れば理由もはっきりわかってきます。どうかこのまま、きれいなままで遺体があってほしい、そんな昔の方々の祈りが、このような風習になって残っているのですね。

昔の人は優しいなと思います。