激安チラシに気を付けて

割引

近頃、「安さ」を前面に打ち出した葬儀会社が急増しています。

今までであれば、「しっかりと見積もりを取ってください」「ちゃんと明細の入った見積もりをとってください」などと言えば、安さの裏を暴くこともできました。

でも、消費者が賢くなればなるほど騙す方もさらにその前を行くように進歩してしまうのです。

残念ですが、今の激安葬儀チラシは、その裏とも言うべき仕組みが一般の人にわからないようにできています。

別の例えでお話しましょう。あるところに悪いリフォーム会社があったとします。そのリフォーム会社の社長は「これからは激安だ」ということで、会社に「格安リフォーム」もしくは「格安リフォームパック」という看板を掲げることにしました。

では実際どのようにして値段を下げるのでしょう。それは、お客さんにはわからないように、壁紙や接着剤に後々問題が発生してしまうようなものを使ったり、熟練した職人さんの腕が必要であるべきところなのに、特に訓練もしていないような、少し慣れた程度のアルバイトさんを使ったりします。

その結果、どうなるかはお分かりいただけると思います。

お金を出して、期待していただけの家は手に入らないでしょう。
そのような裏切りは人をひどく落ち込ませるのです。

さて、葬儀の世界においては、実際どんなからくりで「激安」を作り出しているのでしょうか?

安さを求めるなら、前述のリフォーム会社と同じようにすればよい話です・・・いえいえ、もっとひどいものかも知れません。それぞれの部分にとにかく安いと言っただけのものを選べばよいのです。

具体的に料理について言えば、握り寿司は経費がかかるので使わず、巻き寿司で対応します。しかも、
30人前の料理でありながら「50人分対応できます」と表記するのです。

そしてこのように言い訳します。

「ええ、必ずしも全員が全員お食事されるわけではないですから・・・」

確かにそれも言えることではあるのです。しかし、実に巧妙とも言える手口で
実際には50人程度の小さな規模の場合、近しい関係の人が殆どになるので
きちんと食事をしていくのです。そのため、食事は足りなくなってしまいます。

例えば、50人のうち30人が親戚だったとすると、
一般の会葬者の方が1人1人前分をきちんと食べてしまったら、親戚の分は残りの10人前しかありません。

「50人分」と言われたら、普通に「50人前」が用意されると思うのが当然です。足りなくなれば青くなるだけです。

生花についても、「回し」と呼ばれる、ほかの葬儀で使った中古の生花を持ってきたりすることがあります。写真も、安く済む写真屋さんというのはあるのです。ただ、価格に腕も品質も比例してしまうというだけです。

その他についても、冒頭で例えたリフォーム会社と同じことです。
熟練した職人(葬儀屋)でなければならないところを、ちょっと慣れただけのアルバイトさんに置き換えてしまっているのです。

基本的に、激安の場合は「激安セット」としてのセット販売になります。

ひとつひとつの項目で細かく見積もりを立てるという仕事は、ある程度葬儀がわかっている人でなければ出来ないことなのです。

「セットでいくら」であれば、素人に毛の生えたおにいちゃん(おじちゃん)でも出来てしまいますから・・・。

なんとなくでも、「激安葬儀のからくり」がわかっていただけたでしょうか?

 

長くなりますが、もう少しお話させてくださいね。
読み疲れてしまうかと思いますが、ここで少し知識をつけていただくだけでみなさんが騙されなくて済むかと思うと
お話しないわけにはいきません。僕もぐっすり眠れなくなってしまいます。

そういった会社のチラシには、ある特徴があります。
「当社は明瞭価格」もしくは「価格の不透明さはありません」
「上記の内容でよろしければ、追加料金はかかりません」
と、明瞭さや誠実さをアピールしているのです。

こうなってしまうと、一般の人々が見分けるのはとても難しくなります。

ひどく巧妙です

でも、少し滑稽なくらい自分で自分のことを「明瞭です」と繰り返すというのも特徴ですね。
それを決めるのはお客さんなのに、
ちゃっかりと自分で言っているのです。しかも必要以上に強調して。

ちょっと昔に使われていた、「安い」とか「お得な」といった言葉が使い古されてしまったので、
「明瞭、明確、追加料金なし」といった言葉を代わりに使っています。

そんな言葉を連発する葬儀社は要注意だと思ったほうがよいでしょう。
本当に自分の葬儀の中身がある葬儀社であるならば、「値段」を必要以上に強調する必要はありません。中身がないから強調するのです。

そのあたりを見分けるポイントとして覚えておいてください。

確かに、「激安」は魅力的です。ですが、激安の裏には、それなりの商品、それなりの材料、それなりの葬儀という現実があるだけなのです。

その人の一生に一度しか出来ない葬儀。それを「激安」でよいとするかどうかは、
その人の価値観によると思います。

僕が考える葬儀社のホームページの役割とは、トラブルに陥りやすいお葬式というものを企画する中で、消費者に「どうすれば自分が納得の行くお葬式を挙げることができるのか」

その答えを探すのに役立つ情報を発信することです。

消費者がよくわからないことを逆手にとって「激安チラシ」で仕事を取り、
価格なりの仕事をして終わりにする。そんなことでいいのでしょうか?

葬儀は「激安」がすべてではありません。なにを大切にしたいのかをきちんと考えましょう。激安を打ち出す葬儀会社の話は、とかく注意して聞くようにしましょう。

皆さんが、本当に安心して葬式が出来る世界になるよう、お祈りしています。